大阪・ミナミで客引きをしていた男性を「殺したれ」などと脅迫したとして、大阪府警捜査4課は3日、暴力行為等処罰法違反(集団的脅迫)の疑いで、特定抗争指定暴力団山口組直系「一心会」会長の能塚恵容疑者(64)=大津市=ら男5人を逮捕した。能塚容疑者は匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)のメンバーを集めて脅迫したとみられ、同課が詳しい経緯を調べる。 逮捕容疑は共謀し、昨年6月、大阪市中央区東心斎橋で、20代男性に「わしは一心会の能塚じゃ、俺のこと知らんのか」などと名乗った上で、トクリュウのメンバーを参集。「殺したれ」「絶対に逃がしたらあかんぞ」などと命じ、脅迫したとしている。同課は認否を明らかにしていない。 同課によると、被害者の男性は客引きをしていたところ、能塚容疑者に「この場所でキャッチするな」などと因縁をつけられたという。男性にけがはなかった。同課は一心会がこのトクリュウの用心棒の役割を担っていたとみており、組織間の詳しい関係などを調べる。