AIわいせつ画印刷の抱き枕カバーを転売した疑い 男を書類送検

生成AIで作製したわいせつ画像が印刷された抱き枕カバーを転売したとして、警視庁は、埼玉県新座市の自営業の男(46)をわいせつ物頒布容疑で書類送検し、5日発表した。「生活費のためだった」と容疑を認めているという。同庁によると、AIで作製したわいせつ物の販売事件に同容疑を適用するのは全国初という。 保安課によると、男は2024年9~10月、実在しない女性の裸が印刷された抱き枕カバー2点をフリーマーケットサイトに出品し、2人に約8千円で売った疑いがある。刑事処分の判断を検察に委ねる「相当処分」の意見を付けた。今後は東京地検が捜査し、刑事責任を問えると判断すれば起訴して裁判にかけるか、罰金を求めて略式起訴する。一方、不起訴処分と判断すれば罪には問われない。 男は別のサイトで、何者かが出品していたこのカバーを1点1千円ほどで入手。昨年8~12月の間に8点の転売を繰り返し、数万円を得たとみている。フリマサイトに出品する際にはわいせつ画像にモザイクをかけていたという。 生成AIで作製したわいせつ画像をめぐっては、今年4月にポスターにして販売した男女4人が逮捕され、略式起訴されている。ネット上には生成AIを悪用したわいせつ画像やわいせつ物が大量に出品されており、同庁がサイバーパトロールを強化している。(太田原奈都乃)

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