「ある中国人が、あなたのクレジットカードを持っていて、それが犯罪に関与している」などという電話から高知市に住む中国籍の20代の男性が詐欺被害にあっていたことがわかりました。 高知県警によりますと、3月29日に高知市に住む中国籍の20代の男性に在日中国大使館の職員を名乗る男から「ある中国人が、あなたのクレジットカードを持っていて、それが犯罪に関与しているので、上海の警察に連絡する必要がある」などと話がありました。 その後、上海の警察を名乗る男に電話が代わり、男は「詐欺事件の犯人として浮上している」などと言い、チャットアプリのダウンロードを指示。 男性はアプリ上で毎日、取り調べを受ける中で、逮捕状のようなものを見せられたり、ビルから人が飛び降りる映像が送られ、「飛び降りた人があなたに関わっている事件の被害者だ」と説明され、この事件で逮捕すると言われたたそうです。 男性は上海警察を名乗る男から「逮捕されないために10万人民元を支払え」と言われ、指定されたサイトで20グラムの金の延べ棒を購入して(日本円でおよそ30万円)指定された住所へ送ったり、4月9日から16日にかけて指定された口座に香港ドルで6回にわたって送金。(日本円でおよそ164万円) 時価合計およそ194万円をだまし取られました。 なお、これらのやり取りは基本的に中国語で行われたということです。 男性は支払いから1〜2週間後には返金されると聞いていましたが、返ってこなかったため、上海の警察に相談したところ、日本の警察に相談するよう指示を受け、5月24日に高知警察署へ相談し、詐欺だと気づきました。 この他にも高知県内では「支払わないと裁判になる」などという電話から高知市に住む70代の女性が合計80万円をだまし取られたほか、「あなたが捜査協力をしないのであれば、朝一で逮捕します」などと言われた高知市の40代の男性が41万円をだまし取られるなど特殊詐欺の被害が相次いでいます。