大阪府警は、府警の公式サイトに似せた複数の偽サイトが見つかったとして、注意を呼びかけている。口座情報を入力させるフォームもあり、府警は特殊詐欺のツールに使われている可能性が高いとみている。 府警によると、偽サイトの存在は今月6日、金融機関からの情報提供で発覚。9日までに3つのサイトが見つかった。「情報登録」「反マネーロンダリング指針」などと表記したうえで、口座情報を入力させるフォームのほか、「守秘義務命令書」が表示されるページも確認された。「守秘義務」とすることで、被害者が身近な人に相談し、詐欺と気付くのを防ぐ狙いがあるとみられる。本物の府警公式サイトにはこうしたページは存在しない。 府警は「警察がサイト上で口座情報を入力させることや逮捕状や命令状を示すことはない」として警戒を呼びかけている。 現在、府内では特殊詐欺被害が急増。1~4月末までのオレオレ詐欺の発生は313件で前年同時期の5倍以上。そのうちの8割以上が偽の警察官が捜査協力などを口実に口座情報などをだまし取る「警察官かたり」の手口。偽サイトはこうした詐欺の信憑(しんぴょう)性を高める演出の道具として使われていたとみられる。