リオ・デ・ジャネイロ北部で、焼きそば屋台を営んでいた中国出身のジャオフ・チウ(通称シャウ)容疑者(35歳)が、若い女性マルセリ・ジュリア・アラウージョ・ダ・シルヴァさん(18歳)を殺害し、遺体を犬に食べさせた疑いで指名手配されている。 事件は6月12日に発生。マルセリさんはチウ容疑者の自宅に焼きそばの受け取りに訪れたまま消息を絶った。チウ容疑者はリオ市北部ジャルジン・アメリカ地区で焼きそばトレーラーを営業しており、マルセリさんはその常連客で、友人のような関係だったとされている。 3日後、家族と友人らが彼の自宅を訪れたところ、切断された遺体を発見。遺体は青いビニールシートに包まれ、容疑者の所有する建設中の物件内に隠されており、一部は現場にいたピットブル犬2匹に食べられていた。 監視カメラには、チウ容疑者が青いシートをかけた台車を押す姿が映っており、これが遺体を運ぶ際に使われたものとみられている。マルセリさんの自転車は近くの川に投棄されており、捜索を困難にしていた。警察は犯行が計画的だったとみており、証拠隠滅のために犬を用意した可能性もあると指摘している。 裁判所はフェミニシード(女性殺害)容疑で逮捕状を発行し、6月15日には30日間の拘留命令が出された。今後、無期限の予防拘留に切り替わる可能性もある。アネ・クリスチーネ・シーレ・サントス担当判事は「犯行の強い証拠があり、容疑者が自由でいることは捜査や逃亡のリスクを高める」と述べた。 容疑者は普段から自宅に若い女性を招き、酒や薬物、プレゼントなどで誘惑していたとの証言もあり、マルセリさんへの一方的な執着も指摘されている。最後に目撃されたのは6月12日午前2時ごろ、チウ容疑者宅に向かっていた際で、その後の映像や証拠から警察は殺害・遺体遺棄の詳細な経緯を追っている。 現在、首都殺人課(DH-Capital)とリオ州検察局が事件を捜査中。遺体は6月14日、母親と友人たちによって発見され、現場検証も実施された。地域社会に衝撃を与えたこの残忍な事件の真相解明が急がれている。リオの「Disque Denúncia(匿名通報センター)」は、以下の方法で情報提供を呼びかけている。同通報センター匿名ワッツアップ(021・2253・1177)まで。