被害者の同級生「ショック」 7年前に行方不明の女性殺害

7年前から行方不明になっていた女性(当時21歳)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された斎藤純容疑者(31)=さいたま市大宮区=が「ロープを使って首を絞めて殺した」と供述していることが、捜査関係者への取材で判明した。埼玉県警は容疑者の自宅から麻製のロープを押収し殺害に使われたとみて調べる。 県警などによると、2人は2017年11月上旬に交流サイト(SNS)で知り合った。女性は18年1月4日、「住み込みのアルバイトに行く」と書いた手紙を残して外出し、家族が行方不明届を提出。茨城県警はバスでJR土浦駅に向かい、電車でJR大宮駅まで移動したことを確認したが、その後の足取りはつかめなかったという。 埼玉県警は、斎藤容疑者が女性に対し、スマートフォンのSIMカードを抜き取り、位置情報を記録しないよう指示した上で、大宮区の自宅マンションに招き入れたとみている。斎藤容疑者は両親と同居していたが、「部屋に入られたくないときは(ドアにつっかえ棒などをして)入れないようにしていた」などと供述。部屋からは女性に書かせたとみられる遺書のようなメモも見つかったという。 斎藤容疑者と同居している親族とみられる男性は17日、インターホン越しに報道陣の取材に答え、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。(事件には)気づきませんでした。ニュースを見て混乱しています」と話した。 一方、女性の中学時代の同級生によると、学校では真面目でおとなしい印象で、ソフトテニス部や美術部に所属していた。本好きで図書館で顔を合わせることが多かったという。事件はニュースで知ったといい、「ショックだった。信じられない気持ち」と語った。 県警は今年5月に斎藤容疑者を窃盗容疑で逮捕し、自宅を捜索したところ人骨が見つかった。DNA型鑑定で茨城県在住の宮本果歩さんと特定された。【田原拓郎、井手一輝、板鼻歳也】

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