【AFP=時事】米移民・税関捜査局(ICE)は17日、ドナルド・トランプ大統領による不法移民の強制送還の脅威にさらされている人々を支援しようとした民主党のニューヨーク市長候補を裁判所で逮捕した。 目撃者や米メディアが撮影した画像には、スーツとネクタイ姿のブラッド・ランダー市会計監査官が、マンハッタンの裁判所でICE職員に力ずくで取り押さえられ、手錠をかけられている場面が写っている。 ランダー氏は職員らに対し、「私は妨害しているわけではない。廊下に立っている。令状の提示を求めた」「あなた方には、令状の提示を求める米市民を逮捕する権限はない」と語った。 ICEを監督する国土安全保障省はX(旧ツイッター)で、ランダー氏は「法執行官への暴行と連邦政府職員の公務執行妨害で逮捕された」と述べ、ICEの行動を正当化。 「より高い地位を目指す政治家が、話題作りのために法執行官の安全を損なうのは間違っている。誰も法の上に立つことはできない。法執行官に手を上げれば、相応の報いを受けることになる」と付け加えた。 ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官(民主党)は、ICE職員の行動を「けしからぬ権力の乱用」と評した。 ジェームズ氏はXで「裁判所では誰も恐怖と脅迫を受けるべきではない。現政権による相次ぐニューヨーク市民への攻撃は、私たちのコミュニティーの安全を脅かしている」と述べた。 世論調査によると、ランダー氏は現在、ニューヨーク市長選の民主党予備選で3位につけている。予備選の投票は21~24日に行われる。【翻訳編集】 AFPBB News