機械メーカー「大川原化工機」社長らへの捜査を違法と認めた判決が確定したことを受け、警視庁の鎌田副総監と東京地検の森公安部長が20日午後、神奈川県横浜市にある大川原化工機の本社を訪れ、大川原正明社長と島田順司元役員に直接謝罪しました。 「大川原化工機」の社長らは2020年に、軍事転用可能な機械を不正に輸出したとして逮捕・起訴されましたが、約1年間、勾留された後、犯罪にあたるかどうか疑いが生じたとして、起訴が取り消されました。 社長らは2021年、捜査は違法だったとして、国と都に損害賠償を求めて裁判を起こし、2審の東京高裁は先月28日の判決で、1審に続き、警視庁公安部と東京地検の捜査を違法と認め、国と都に合わせておよそ1億6600万円の賠償を命じました。これに対し、警視庁と東京地検は今月11日、最高裁への上告を断念したと発表し、判決が確定していました。 警視庁と最高検察庁はそれぞれ、組織の内部でチームを立ち上げ、捜査を検証することを明らかにしていますが、大川原化工機側は「透明性と公正さが担保されていないと、真実は出てこない」として、第三者が主導する検証を求めています。