知人の店で弁当詰め込み「ヤミ営業」隠す偽装工作か ミシュラン日本料理店の食中毒

食中毒による営業停止命令中に不衛生な弁当を販売したとして大阪府河内長野市の「日本料理 喜一」経営、北野博一容疑者(69)ら3人が逮捕された事件で、喜一の従業員が、弁当容器に料理を詰める作業を別の飲食店で行っていたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。大阪府警は違法な営業を隠すための偽装工作だったとみて、詳しい経緯を調べている。 3人は2月15、16日の両日、食中毒を理由に保健所から営業停止命令を受けていたにもかかわらず、同16日に仕出し弁当11個を販売したとする食品衛生法違反の疑いで逮捕された。この弁当を食べた数人がノロウイルスに感染するなど、同月中に喜一の料理を食べた80人以上が食中毒となった。 捜査関係者によると、喜一の従業員らは同16日、喜一の厨房(ちゅうぼう)で調理をした上で、北野容疑者の長男で店長の博稔(ひろとし)容疑者(41)=同法違反容疑で逮捕=が大阪府内の知人の飲食店を訪れ、料理を仕出し弁当の容器に詰める作業を行っていた。この店の関係者に「ここで調理をした」ことにするとの内容で口裏合わせを依頼した可能性もあるという。 喜一は平成2年に開業。レストランの格付け本「ミシュランガイド関西2015」で、一つ星として紹介されていた。

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