金沢市のアパートで22歳の男性が殺害された事件から17年 「逮捕って言葉を聞くまでは」 無念を晴らしたい一心の両親は“還暦”に

2008年、金沢市内のアパートで会社員の男性が何者かに殺害された事件は、未解決のまま27日で17年を迎えます。事件解決を願い続ける、遺族の思いです。 母・橋本真由美さん「許せないっていう気持ちが日に日に大きくなって…でもどうにもできない」 父・橋本充史さん「捕まっても本人帰ってこないし捕まらんかったらなお浮かばれないし…どこかに必ずいるのに犯人が捕まっていないというもどかしさは毎年ある」 夫婦の長男・橋本清勝さんが22歳の若さでこの世を去ったのは、2008年6月。金沢市久安2丁目の自宅アパートで、何者かに頭部を殴られ、殺害されているのが見つかりました。 17年経った今も犯人は逮捕されないままです。 ■息子が生きていれば40歳… 「逮捕って言葉を聞くまでは待つしかない」 両親は生きていれば40歳となる息子の姿を思い浮かべることさえできずにいます。 父・充史さん「実際自分も年取ったなと思うけど、清勝の顔はあの当時のままでしか思い出せない。清勝の友達は17年経った、今年40になる顔してるけど清勝はまだあの当時の22歳のままの顔しか僕は思い浮かべられないから」 母・真由美さん「普通にすることが私たちには難しくて。普通に笑って普通に怒って普通に泣いて…それが今でも難しく日々を過ごしているかな。逮捕って言葉を聞くまでは待つしかない。それのために生きてるって感じやね。」 ■捜査は難航 解決信じる両親は還暦に 石川県警はこの事件を「最重要課題」と位置づけのべ5万3000人の捜査員を動員。2022年には現場付近で目撃された男性の似顔絵を公開し、事件解決への糸口を探し続けています。 石川県警察本部捜査第一課・宗末勝英課長「(捜査難航の理由は)被害者の交友関係が広いことや、犯人の犯行動機が絞り切れない点が挙げられる。これまでに得られた情報や証拠の分析、掘り下げ捜査、遺留品の鑑定など徹底した科学捜査を推進していく」 17年間、街頭に立ち続けてきた両親は、亡き息子の無念を晴らすため、犯人逮捕のその日を待ち続けています。

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