「気が付いたら刺していた」。東京・池袋のサンシャインシティで起きた殺人事件。逮捕された男の事件直後の足取りが分かってきました。 ■池袋サンシャイン 男性刺殺 同じビルで働く男性 「いや、怖いですよね。エレベーターとか、ひょっとしたらニアミスしていたかもねと」 池袋にある一日約9万人が訪れる巨大商業施設「サンシャインシティ」で事件は起きました。 施設の周囲では警察官がビルを出入り。騒然とした空気が漂います。 サンシャインシティはJR池袋駅から600メートルほどの距離。事件があったのは60階建てサンシャイン60のオフィスフロア31階にあるアディーレ法律事務所でした。 ■法律事務所 従業員トラブルか 1日午前11時50分ごろに「従業員の男性が包丁のようなもので刺された」と通報が…。 法律事務所の一室、従業員の50代とみられる男がナイフのような刃物を振り回し、30代の男性従業員の喉などを数回、刺したといいます。 男はその後、事務所から逃走。刺された男性は心肺停止の状態で病院に搬送され、その後、死亡が確認されました。 現場近くにいた人 「近くの公園でお店に並んでいる時に救急車などのサイレンがうるさかったのは聞いた。怖い、初めてなんで怖いなと。池袋はアニメなどでにぎわうところなので怖いなと」 同じビルで働く女性 「(Q.ビル内の様子は?)そこまでザワザワはしていなかったが、警察官や警備員がエレベーター付近にいた。これが事件の影響かなと思った」 「(Q.エレベーターはこみ合っていた?)止まっているエレベーターが何台かあったかなという感じ」 刺した50代とみられる男は逃走後、交番に出頭しました。サンシャインから歩いてくると10分以内にはたどり着ける場所にありますが、人通りが周辺は大変、多い場所です。 男は刃物を所持していたといいます。つまり、人混みの中を刃物を持ったまま、少なくとも10分ほど歩いていたことになります。 交番付近を毎日通る人 「めっちゃ怖いです」 「怖い(刃物を)持ったまま歩いているのは怖いです」 警視庁は男を殺人未遂の疑いで緊急逮捕しました。 目撃者によりますと、男は出頭後、無表情で下を向きながら抵抗することなく警察車両に乗り込んでいったといいます。 男の身長は170センチくらい、髪は短めで中肉中性、紺色のポロシャツを着ていたといいます。 ■仕事上のトラブルか? 国内最大規模のアディーレ法律事務所。北海道から沖縄県まで全国65以上の拠点を持ち、弁護士は230人以上、従業員は約1000人が在籍しているといいます。 刺した男も刺された男性も、この法律事務所の従業員。仕事上のトラブルがあったのでしょうか。法律事務所に話を聞きました。 アディーレ法律事務所 池袋本店 「事実確認中で、お話することは現段階では難しい」 ■逮捕された男の供述 一体、動機はどこにあるのでしょうか。取り調べで男が供述を始めました。 50代くらいの男 供述 「刺したことは覚えていないが、気が付いたら刺していた。私が刺した」 警視庁は男の動機などを詳しく調べています。