マカオ司法警察局は6月30日、客との共謀による不正行為でカジノ運営企業からゲーミング(カジノ)チップを詐取したとして、直近までカジノ施設にディーラー職として勤務していたマカオ人の男(25)と中国人(中国本土居民)の男(38)を逮捕したと発表。 同局の発表によれば、同月25日にコタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設カジノ施設から「元ディーラー職スタッフが在籍中、同じ客に対してゲームの結果が判明した後にベットさせる方式で、(2025年)5月25日から6月7日までの2週間の間に少なくとも7回にわたって不正を行い、176万香港ドル(日本円換算:約3222万円)を詐取したことがわかった」との通報が寄せられたとのこと。 通報を受けた同局が捜査を経て2人の身元を特定し、26日にマカオ半島北部の關閘イミグレーション付近で元ディーラーの男、マカオ半島新口岸地区のカジノ施設内で客を装った仲間の男の逮捕に成功。 同局の調べに対し、両人とも犯行を認めた上、約1ヶ月前にカジノ内で知り合い、カジノで負けてカネを失ったことから共謀してカジノを騙す計画を立てたとし、詐取したカネについては均等に分け、いずれもすでに使い果たしたと供述したという。同局では、両人を相当巨額詐欺罪で検察院送致すると同時に、カネの行方を追う方針。 ゲーミングチップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノではチップを狙った犯罪がしばしば発生している。