香川県に住む70代の女性が、今年10月21日から25日までの間に特殊詐欺の被害にあい、約3000万円相当の金地金と現金1000万円をだまし取られていたことがわかりました。 ■今回の特殊詐欺の手口とは?「今から4時間後に電話が止まります」 今年10月21日、女性の自宅の固定電話に、「今から4時間後に電話が止まります。コールセンターに電話してください」という音声ガイダンスによる電話があり、案内された通信会社のコールセンターに電話したところ、同センターをかたる女が出た後、警察官をかたる男につながりました。 その後、警察官をかたる男から、 「麻薬事件の被疑者があなたの名義の携帯電話を購入していることがわかった。その携帯電話を使って銀行の口座が作られ、被疑者が麻薬事件のお金を振り込んでいる。あなたも被疑者の仲間で、犯人であることが濃厚だ。このままではあなたの口座がすべて凍結され、懲役に行かないといけない」 などと言われた後、検察庁長官に電話するよう指示されました。 ■なぜ「約3000万円相当の金地金と現金1000万円」を玄関に 検察庁長官をかたる男に電話して、麻薬事件に関わっていないことを伝えたところ、 (検察庁長官をかたる男) 「口座凍結はしない。警察官から連絡させる」 と言われ、その後、 (警察官をかたる男) 「捜査に協力するように。捜査への協力は誰にも話してはいけない。話せば守秘義務違反で逮捕する」 と言われ、以後はLINEでやり取りするよう指示されました。 (警察官をかたる男) 「このままではあなたの資産が麻薬組織に渡ってしまう。資産を国の安全な金庫で保管できる」 などと言われ、資産を預けることに同意して金地金と現金1000万円を手元に用意したところ、 (警察官をかたる男) 「別の捜査員が回収するので、袋などに入れて玄関先に置くように。あなたと捜査員が直接手渡しするところを見られたらあなたの命が危ない。預かったお金などは証明書を出す」 などと言われ、今年10月25日、指示に従って自宅玄関ポーチ付近に金地金などを入れた袋を置き、しばらくすると、金地金などを入れた袋がなくなっており、金地金などをだまし取られたということです。