万引きされた商品と知りながら買い取ったとして、警視庁捜査3課は10日、古物商、石川貴士容疑者(54)=千葉県船橋市本町4=を盗品等有償譲り受けと組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の疑いで逮捕したと発表した。石川容疑者の店で扱う品の大半が盗品とみられ、万引きを繰り返した人物から20年以上にわたり盗品を仕入れた疑いがあるという。 逮捕容疑は2024年7月3日、自身が経営する千葉県市川市のリサイクルショップで、充電ラジオなど15点を盗品と知りながら6万3000円で買い取ったとしている。「盗品かもしれないと思って、買い取っていた」と供述しているという。 警視庁によると、盗品を持ち込んだ60代男性は千葉県松戸市の家電量販店で充電ラジオを盗んだなどとして窃盗罪で有罪判決を受けた。石川容疑者はこの男性と30年来の知人だと説明し、「20年以上やっていた。この人のおかげで店が成り立っていた」という趣旨の供述もしているという。 石川容疑者のリサイクルショップは22年1月~24年7月、約400回にわたり電化製品などを計約1400万円で買い取っていて、9割以上をこの男性が持ち込んでいたという。石川容疑者は多くを東京都内の別のリサイクルショップに転売していたという。【菅健吾】