石川県内特殊詐欺7億円超え 羽咋の50代女性、6700万円被害

羽咋署は23日、警察官や検察官などをかたる特殊詐欺で、羽咋市の50代女性が約6700万円をだまし取られたと発表した。女性は詐欺グループの指示で十数回にわたり、現金を振り込んだり、石川県外の神社などで手渡したりした。県警によると、今年1〜6月に県内で確認された特殊詐欺の被害総額は計約6億5600万円で、今回の被害を含めると7億円を超えた。 羽咋署によると、4月中旬ごろ、女性宅にデジタル庁職員を名乗る男から「特殊詐欺の犯人が女性名義の通帳を使用しており、共犯者として逮捕状が出ている」と電話があった。警視庁の警察官や東京地検の検察官を名乗る男からも連絡があり、警察手帳や逮捕状の画像を見せられたり、「取り消すために現金を振り込んでほしい。潔白なら返金する」などと言われたりした。 女性は6月19日までの間、約200万〜約1500万円をATMから振り込んだほか、指示された羽咋市内の公園や県外の神社などで現金を手渡した。男らと連絡が取れなくなり、同23日に署に相談した。 ●「偽警察官」被害増 県警のまとめでは、1〜6月の特殊詐欺の認知件数は92件(前年同期比39件増)だった。被害総額は約6億5600万円(約5億5100万円増)で過去最悪となっている。警察官を装う手口が大幅に増えており、県警が注意を呼び掛けている。

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