警察官をかたる特殊詐欺の被害金を別の口座に移動させ、犯罪収益だということを隠したとしてベトナム国籍の男2人が逮捕されました。この金は中古車の購入にあてられロシアなどに輸出されたということです。 電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕されたベトナム国籍のグエン・ティエン・ズン容疑者(29)と、組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕されたダン・バン・ヒエウ容疑者(26)の2人は今年4月、特殊詐欺の被害金のあわせて523万円を管理する口座から他人名義の口座に送金した疑いがもたれています。 警視庁によりますと、被害金は埼玉県内の40代の男性が警察官をかたる詐欺でだまし取られた1430万円のうちの一部だということで、2人は指示役から通信アプリで指示をうけて被害金を別の口座に移し、マネーロンダリングしていたということです。 さらに警視庁がこの被害金、1430万円について調べたところ、およそ800万円があわせて11の銀行口座を経て、車の購入費として中古車販売会社8社に渡っていて、20台以上がロシアとパキスタンに輸出されているということです。 警視庁は、送金を繰り返すことで捜査当局の追跡を逃れる狙いがあったとみているほか、輸出された車については、特殊詐欺グループが現地で転売することで利益を得ているとみて、詳しく調べています。