米軍による人類史上初の原爆投下から80年の節目を翌日に控えた5日夜、原爆ドームがある広島市中区の平和記念公園で、「核戦争阻止」などを訴える左派系の活動家らが大規模な前夜集会を開いた。6日午前5時からドームを含む公園の立ち入り規制が始まるが、一部メンバーは座り込みを続け、抗議の意志を示すとみられる。 集会の実施主体は「8・6ヒロシマ大行動実行委員会(大行動)」。公安関係者によると、過激派・中核派や学生組織「中核派全学連」も関与しているもようだ。5日午後9時ごろ、集会の参加者は、拡声器を使って「核戦争を進める石破(茂首相)を倒そう!」「戦争翼賛式典を粉砕するぞ!」などと連呼した。 6日午前に平和記念式典が開かれる公園周辺では例年、大音量による集会やデモ行進が問題化している。令和5年のデモでは対応中の広島市職員に集団で暴行したとして、中核派活動家の5人が後に逮捕、起訴される事件が発生。市は安全確保を理由に昨年から、式典当日の午前5時以降の公園内への立ち入り規制を強化した。