「国政ナンバー2」前首相を取り調べ 非常戒厳ほう助容疑=韓国特別検察官

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領による「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を捜査する特別検察官チームは19日、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相を被疑者として出頭させ、取り調べている。 この日午前、ソウル高検に到着した韓氏は報道陣の質問に対し「お疲れ様です」とのみ述べ、取り調べ室に向かった。 韓氏は「国政のナンバー2」として昨年12月3日の尹氏の非常戒厳宣言を止めることなくほう助、加担した疑いが持たれている。 憲法と政府組織法によると、首相は大統領の命を受けて行政機関を統括し、行政機関のトップを指揮・監督する。国防部長官または行政安全部長官からの戒厳宣言の建議も首相を通して大統領に行うことになっており、閣議でも首相が副議長の役割を担う。非常戒厳の宣言前後の意思決定や行為の全般に関与するポストであることから、違法な戒厳による内乱行為の主な共犯と見なすべきというのが特別検察官チームの見解だ。 韓氏は戒厳当日に尹氏が呼び出した6人の閣僚のうちの1人で、非常戒厳の宣言について審議した閣議と翌日に戒厳解除を議論した閣議にも出席した。 韓氏は戒厳宣言後の昨年12月5日、戒厳宣言文の法律的欠陥を補完するためにカン・ウィグ前大統領室付属室長が改めて作成した宣言文に金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官と共に署名した後、「事後に文書を作ったことが知られると別の論争が起こる可能性がある」として破棄を指示した疑いも持たれている。 特別検察官チームは先月2日にも韓氏を取り調べており、同月24日には韓氏の自宅と首相公邸、カン氏の自宅などを家宅捜索した。その後も関係者の取り調べを続け、容疑を固めた特別検察官は今回韓氏を再び出頭させ、本格的な取り調べを開始した。 特別検察官は容疑について全般的に調べた後、韓氏の逮捕状を請求するか検討する方針だ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加