活動家としての顔、マシュー・マコノヒーとの兄弟疑惑…ユニークな経歴をもつウッディ・ハレルソン 「ラスト・ブレス」インタビューを独占入手

“地球上で最も危険を伴う職業”のひとつ、飽和潜水士の衝撃の実話を映画化し、“生存確率ゼロ”からの脱出を描くサバイバルスリラー「ラスト・ブレス」から、ウッディ・ハレルソンのインタビューを、映画.comが独占入手。活動家としての一面や、マシュー・マコノヒーとの兄弟疑惑など、ハレルソンのユニークな経歴を振り返るとともに、実在するベテラン潜水士・ダンカンを演じる際の役づくりを語るコメントをご紹介する。 潜水支援船のタロス号が北海でガス・パイプラインの補修を行うため、スコットランドのアバディーン港から出航した。ところがベテランのダンカン(ハレルソン)、プロ意識の強いデイヴ(シム・リウ)、若手のクリス(フィン・コール)という3人の飽和潜水士が、水深91メートルの海底で作業を行っている最中、タロス号のコンピュータシステムが異常をきたす非常事態が発生する。 制御不能となったタロス号が荒波に流されたことで、命綱が切れたクリスは深海に投げ出される。クリスの潜水服に装備された緊急ボンベの酸素は、わずか10分しかもたない。海底の潜水ベルにとどまったダンカンとデイヴ、タロス号の乗組員はあらゆる手を尽くして、クリスの救助を試みるが、それはあまりにも絶望的な時間との闘いだった。 この記事でフォーカスするのは、「ラリー・フリント」「メッセンジャー(2009)」「スリー・ビルボード」で3度のアカデミー賞ノミネート実績をもつ性格派俳優・ハレルソン。「ゾンビランド」「グランド・イリュージョン」「ヴェノム」などの人気作にも出演し、主に悪役やスキャンダラスな役で、唯一無二の存在感を発揮してきた。 また、プライベートでも話題に事欠かない人物として知られており、環境保護活動をはじめ、ビーガン生活を実践したり、反戦運動や大麻合法化活動に参加したりと、過激な活動家としても有名。さらには、チェスやブラジリアン柔術をたしなみ、3人の娘を愛する父親でもあり、幾度かの逮捕歴もあるなど、さまざまな顔をもつ。 彼のゴシップのなかでも、最も世間を驚かせたのは、マシュー・マコノヒーとの兄弟疑惑だろう。ハレルソンとマコノヒーはこれまで、「エドtv」「サーファーのプライド」「True Detective」で共演歴があり、プライベートでも家族ぐるみで仲が良いことで知られていた。 しかし、2023年、マコノヒーが突如ポッドキャスト上で、母親からハレルソンの父親と“知り合い”だったと言われたことを告白。ハレルソンの父親は連邦判事を暗殺し、刑務所で獄中死しているが、ハレルソンの父の休暇中の時期と、マコノヒーの両親が2度目の離婚をした時期が重なっていたとして、兄弟疑惑は真実味を増していった。余談だが、この騒動が派生して、兄弟疑惑を逆手にとったドラマシリーズの制作も進んでいる。Apple TV+による全10話のシリーズになる予定で、現在8話までは撮影が済んでいるそう。ふたりが本人役を演じ、テキサスの牧場で、家族とひとつ屋根の下で暮らす様子が描かれるようだ。 そんな彼が「ラスト・ブレス」で演じているのは、若手潜水士・クリスのメンター的存在であり、ジョークを交えチームをまとめるベテラン潜水士・ダンカン。本作は実話を元にしているため、ダンカン役にもモデルが存在している。実際のダンカン・オールコックはイングランド北部出身のため、ヨークシャーなまりの英語を話していたそう。オフィシャルインタビューにて、ハレルソンは役づくりについて、次のように語っている。 「もし僕がダンカンのアクセントを真似たとしたら、おかしな感じに聞こえてしまうだろう。重要なのは、彼の本質的な部分。つまり、ダンカンには人を惹きつける魅力があって、同僚たちが彼を愛しているということ。だから、今回は本人を演じるというよりは、架空の人物として演じたよ」 また、ダンカン本人も撮影現場を訪れ、ハレルソンと話し合ったという。ハレルソンは「ダンカン本人に会えて本当によかった。すごく愛されている人物だとは聞いていたけど、実際に会ってみて、その理由がよく分かった。彼は興味深く、愉快で、クールで、頭がいいんだ。この物語は当事者がいる実話である以上、演じる僕らにも責任がある。だからこそ、僕らがしっかりと真実を伝えられていればいいなと思っている」と振り返る。「ラリー・フリント」をはじめ、「LBJ ケネディの意志を継いだ男」「ミッドウェイ」など、実在の人物も多々演じてきた経験が、本作での堅実な演技に生かされているといえる。 「ラスト・ブレス」は9月26日から、東京・新宿バルト9ほか全国で公開。

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