今市事件 「黙秘権ない」 取り調べで捜査官発言か 被疑者ノートに記載

2005年12月に旧今市市、現在の日光市で起きた女児殺害事件で、無期懲役の刑が確定した勝又拓哉受刑者・43歳が勾留中に捜査官の発言や取り調べの様子を記録した「被疑者ノート」を31日までに共同通信が入手しました。ノートには「キミには黙秘の権利なんかない」と言われたとする内容が記されていました。 勝又受刑者や支援者は犯行を裏付ける物的証拠がないことから、冤罪を訴えています。今年7月に結成された勝又受刑者の弁護団は再審請求に向けて準備中で、ノートについても分析を進めています。 栃木県警察本部は「判決が出ている事件で、コメントは差し控える」としていて、宇都宮地方検察庁は「回答しない」としています。 当時、捜査は難航し、2014年1月に栃木県警が勝又受刑者を商標法違反の容疑で逮捕。勾留中の2014年2月から殺人事件の取り調べを始め、勝又受刑者が自白しました。ただ公判は否認に転じました。 2018年の東京高等裁判所の判決は、取り調べの自白映像を基に有罪とした一審判決が「印象に基づく可能性がある」としつつ、自白の根幹部分は信用できるとして無期懲役とし、最高裁で確定しました。 勝又受刑者は殺人事件の取り調べが始まった直後の2014年2月24日にノートを書き始めました。台湾出身のためたどたどしい日本語で記していて、起訴される前日の6月23日までほぼ毎日つづっています。調べは栃木県警と宇都宮地検が行いました。 ノートには「キミには黙秘の権利なんかない」「キミ、本当最低だなー」と捜査官から言われたと記されていました。また、捜査官が「弁護人こなかったじゃん、そんなうそつきより私や検事の方がずーと拓哉を信じてるぞ」「どんなアドバイスをもらった?」と弁護人について聞いたとする記述もありました。 ノートは当時の裁判で提出しませんでした。関係者によりますと自白した際の描写などもあり、弁護側が不利になる可能性を考慮したためと見られます。

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