1日、韓国の国会本会議場が色とりどりの韓服(ハンボク)と黒の喪服(サンボク)にくっきり分かれた。李在明(イ・ジェミョン)政権発足後、初めて開かれた定期国会開会式で、与野党が「韓服対喪服」を通じて克明に交錯した政局認識を表わし、今後100日間の定期国会が険しい道になることを予告した。 この日、野党「国民の力」の議員を除く多数の議員が韓服を着て登院したのは、ウ・ウォンシク国会議長が30日、「国民にも世界の人々にも韓国文化に関心と愛情をさらに高めるきっかけになるだろう」とし、国会が韓服を着て一つになる姿を見せようと提案したことによるものだ。 与党「共に民主党」の議員らは開会式を控え、色とりどりの韓服で身を包み、本会議場に入った。 「補佐官に対するパワハラ疑惑」で女性家族部長官候補を辞任した後、公の場に姿を現さなかった民主党のカン・ソヌ議員は、青い韓服を着て議員一人ひとりに挨拶した。また同党のチョン・ヨンギ議員はネットフリックス映画『KPOPガールズ!デーモンハンターズ』のサジャボーイズの服装を模して黒い道袍(トポ)にカッ(帽子)をかぶって登場した。進歩党のチョン・ヘギョン議員は「内乱勢力清算」を意味する柳寛順(ユ・グァンスン)独立運動家の服装をし、改革新党のイ・ジュンソク議員も韓服姿に扇子を持って会議場に入場した。 一方、国民の力の議員たちはこの日、黒い服装に「謹弔-議会民主主義」と書かれた黒いリボンを左胸につけて本会議場に入ってきた。彼らは「議会民主主義を抹殺する李在明政権の独裁政治に対抗しようという心機一転の意志」(ソン・オンソク院内代表)を表すために喪服を着たという。 紫色がかったグレーの韓服を着たウ議長はこの日「いろいろな難しさがあって全員で韓服を着ることができなかったのは残念だ」とし、「憲法と民主主義のルールに基づき、与党は野党の役割を、野党は与党の役割を尊重する中で、社会を分裂させない国会の姿を作っていかなければならない」と述べた。 だが、国民の力のチャン・ドンヒョク代表はこの日、国会本会議に参加するために国会を訪れたキム・ミンソク首相に会い、「与野党が手を携えるにはあまりにも距離が離れている」と伝えた。李大統領と与野党代表の会合を通じて、「大統領と与野党間の対話も多様で豊かに行われることを望む」というキム首相の言葉に、チャン代表は「与党は未来に進もうと呼びかけているにもかかわらず、過去のことで無理に野党を攻撃することに集中している。だから野党でも与党との協力の手を差し伸べられないのではないかという残念な気持ちがある」と語った。 一方、同日午後、法務部は旧統一教会から違法な政治資金を受け取った疑いで拘束令状が請求された国民の力のクォン・ソンドン議員に対する逮捕同意案を国会に提出した。クォン議員の逮捕同意案は9日に開かれる本会議で報告される予定だ。表決は早ければ10日から12日まで可能だ。国民の力はこれについて「国民の力の交渉団体代表演説がある日(10日)に合わせて、クォン議員の逮捕同意案が処理されるよう稚拙な政治報復的な議事日程を準備している」と反発しており、与党内でも11日または12日にクォン議員の逮捕同意案を処理する案が取り上げられている。 キム・チェウン、チョン・グァンジュン記者 (お問い合わせ [email protected] )