【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)を巡る不正疑惑を捜査する特別検察官チームは起訴状で、金氏が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部(逮捕・起訴済み)から高級ブランドバッグを受け取り、教団関係者に連絡して謝意を伝えるとともに、「政府レベル教団をサポートできるよう努力している」などと述べていたと記した。 特別検察官チームは8月29日、金氏を資本市場法違反やあっせん収賄などの罪で起訴した。聯合ニュースが今月3日までに入手した起訴状によると、教団の元幹部は2022年4月と7月に計2073万ウォン(約207万円)相当の高級ブランドバッグを呪術師のチョン・ソンベ氏を通じて金氏に贈った。 チョン氏は22年4月7日に802万ウォンのブランドバッグを元幹部から受け取り、その後、金氏に伝達。同月23日、金氏に教団側と秘密裏に接触することを提案し、その3日後には金氏に国連事務局の韓国誘致に関する教団の要望を伝えたという。旧統一教会は世界で5か所目となる国連事務局を韓国に設置するべきと主張してきた。 また元幹部は同年7月5日にソウル市内のホテルでチョン氏と会い、金氏に贈る1271万円相当のブランドバッグを託し、国連事務局の韓国誘致や教団への政府支援などの要請内容を伝えた。 特別検察官側は金氏がこのような依頼とともにブランドバッグを受け取ったと指摘した。チョン氏は元幹部に金氏が前向きな反応を示したとし、近日中に金氏から連絡があると伝えた。 金氏は同年7月15日に元幹部に連絡し、ブランドバッグの礼を伝え、政府として教団に便宜を与えられるよう努力していると述べたという。 このほかにも教団側は22年7月、チョン氏を通じて金氏に6220万ウォン相当のネックレスを贈った疑いがある。 特別検察官チームは金氏について、尹前大統領の配偶者として大統領の職務に該当する各種国政運営に直接、間接的に関与したと指摘した。