盗品を譲り受け売りさばいた疑い 夫が仕入れ妻が売却か 警視庁

盗品の貴金属を中国人の夫が仕入れ、日本人の妻が売却する役割分担で、長年盗品を転売していたとみられる夫婦が警視庁に逮捕された。夫婦は2016年以降、約6000万円分の貴金属を買い取り店で売りさばいており、警視庁は大半が盗品の可能性があるとみて調べている。 警視庁捜査3課は11日、東京都葛飾区四つ木3、無職の林杰(りんけつ)(40)=中国籍=と妻で職業不詳の比嘉由加里(37)の両容疑者を盗品等有償譲り受けと組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の疑いで逮捕したと発表した。 逮捕容疑は共謀して2月28日、東京都荒川区内のカラオケ店で、盗品であるネックレスなど20点(56万円相当)を20万円で買い取ったとしている。ともに「盗品とは知らなかった」と否認している。 警視庁によると、ネックレスなどは2月28日に千葉県内の民家から盗まれたものだった。林容疑者は、中国系のSNS(交流サイト)などを介して知り合った中国籍の実行役の男性(43)=窃盗罪などで起訴=とカラオケ店で落ち合い、買い取った。その後、比嘉容疑者が足立区内の買い取り店で売りさばいたという。 16年以降、両容疑者は中央、足立、台東区の買い取り店3店で約100回にわたり貴金属を売っていることが確認された。2人の自宅からは貴金属約400点や、研磨用の電動工具などが押収され、指輪などに付いていたとみられる石も見つかった。貴金属の刻印や石を削り取るなどして転売しており、追跡を免れようとしていたとみられる。【菅健吾】

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