辻堂ゆめの犯罪小説『今日未明』発売約1ヵ月で4刷重版 「情報にあふれる時代に警鐘を鳴らす作品」

2025年8月8日に徳間書店より発売された辻堂ゆめの最新長篇『今日未明』が発売から約1ヵ月で4刷重版が決定した。 大藪春彦賞作家・辻堂ゆめのデビュー10周年記念作品である慟哭の犯罪小説『今日未明』が4刷重版された。発売前より各メディアからの注目度も高く、発売前重版も決定。8月9日放送の「王様のブランチ」(TBSテレビ)でも取り上げられ話題となり、1ヵ月過ぎてもなお注目を浴び続けている。 ■あらすじ あのとき、 もっと話せていたら あの人を殺めずに、すんだのかな。 まだ引き返せる。 あなたがニュースになる前に。 新聞の片隅にしか載らない、小さな5つの事件。 その裏には、報道されない真相がある――。 ■担当編集者コメント ニュースや記事を読むたび「また高齢者の交通事故か。また虐待したのか――。」と、思っていませんか?そして「こういう事件だろう」と決めつけていませんか?本作品は、各章の冒頭に新聞の記事があり、その後「どうして事件が起きてしまったのか」が物語になっています。どの事件も同じものはないと気づかされ、どれほど色眼鏡で世間をみていて、ネットの情報に踊らされ、先入観をもっているのかと気づきゾッとします。情報をどう見極め、何を信じか。情報にあふれる時代に警鐘を鳴らす作品です。 ■目次 「夕焼け空と三輪車」 ・自宅で血を流した男性死亡 別居の息子を逮捕 「そびえる塔と街明かり」 ・マンション女児転落死 母親の交際相手を緊急逮捕 「ジャングルジムとチューリップ」 ・乳児遺体を公園の花壇に遺棄 23歳の母親を逮捕 「まだ見ぬ海と青い山」 ・男子中学生がはねられ死亡 運転の75歳女性を逮捕 「四角い窓と室外機」 ・高齢夫婦が熱中症で死亡か エアコンつけず ■辻堂ゆめ(つじどうゆめ) 1992年神奈川県生まれ。2015年、第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し『いなくなった私へ』でデビュー。『トリカゴ』で第24回大藪春彦賞受賞および第75回日本推理作家協会賞候補、『十の輪をくぐる』で第42回吉川英治文学新人賞候補。2022年『卒業タイムリミット』がNHK総合で連続ドラマ化。著書に『二人目の私が夜歩く』『山ぎは少し明かりて』『ダブルマザー』などがある。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加