【ソウル時事】世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁が17日午前(日本時間同)、韓国の特別検察官の事務所に出頭する。 これに先立ち、特別検察官は16日夜、教団側から不正な資金を受け取ったとして、尹錫悦前大統領の側近の国会議員、権性東容疑者を政治資金法違反容疑で逮捕した。 特別検察官は、教団と尹前大統領夫人の金建希被告=あっせん収賄罪などで起訴=、権容疑者が所属する保守系最大野党「国民の力」の癒着について捜査している。韓総裁はこれまでに3回の出頭要請を受けたが、健康上の理由で拒否してきた。 韓国メディアによると、特別検察官は、教団の元幹部が便宜供与を受けるため、金被告に対し高級ネックレスなどを贈った過程で韓総裁による承認があったとみている。また、韓総裁は元幹部と共謀し、権容疑者に1億ウォン(約1060万円)の不正な政治資金を渡した疑いもかけられている。 特別検察官は8月下旬、権容疑者の逮捕状を請求。国会議員には会期中の不逮捕特権があるが、9月11日の本会議で逮捕同意案が可決。裁判所が16日夜、「証拠隠滅の恐れがある」として逮捕状を発付した。