旧統一教会の韓総裁は逮捕されるか 審査開始へ、23日未明にも結論

韓国のソウル中央地裁は22日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(82)に対する逮捕状の審査を実施する。特別検察が18日、政治資金法違反などの疑いで逮捕状を請求していた。発付されれば、特別検察は韓氏を逮捕する。 逮捕状の審査は22日午後1時半から始まり、韓氏本人も出席するとみられる。審査後、韓氏は拘置所に移送され、結果が出るまで待機する。韓国メディアによると、23日未明までに逮捕状発付の是非が決まる見通し。発付されれば韓氏は逮捕、収監される。 教団のキム・ドンヨン副会長は21日、公式ホームページ上での信者へのメッセージで、こうした逮捕状審査の手続きを説明した。 「真のお母様(韓氏)の健康がまだ完全に回復していないので心配です」と懸念を示したうえで「(教団に)報告せずに集団行動することは控え、対面やオンラインでの議論、感情的な発言はご遠慮ください。祈りと献身だけによって団結する時が来ました」と冷静な対応を呼びかけた。 ソウル中央地裁が請求を棄却すれば、韓氏は自宅に戻る。その場合、特別検察は韓氏の在宅起訴を目指すとみられる。 韓氏は2022年、教団の当時の幹部、ユン・ヨンホ被告=請託禁止法違反罪などで公判中=と共謀し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領(64)=内乱罪などで公判中=の妻や側近に金品を渡した疑いがある。特別検察は、教団側が見返りとして、22年5月に大統領に就任した尹氏側に教団の事業などを巡って便宜を図らせた疑いがあるとみている。 韓氏は17日、任意の事情聴取に対し、容疑をおおむね否認していた。 韓氏は、旧統一教会を創始した文鮮明氏(12年に死去)の妻。文氏の死後、総裁となった。【ソウル福岡静哉】

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