SNSに投稿した子どもの写真が「誘拐に悪用される」…韓国「シェアレンティング」に警鐘

【10月15日 KOREA WAVE】韓国で子どもを対象にした誘拐・連れ去り未遂事件が相次ぐ中、保護者がSNSに投稿した子どもの写真が犯罪に利用される可能性が指摘されている。専門家は「シェアレンティング(Sharenting)」と呼ばれる行為が、子どもの安全や権利を脅かす恐れがあるとし、投稿を控えるよう警鐘を鳴らしている。 ソウル市西大門区(ソデムング)の40歳の保護者は最近、SNSに掲載していた8歳の子どもの写真を削除した。犯罪に巻き込まれることを恐れたからだ。 シェアレンティングとは「共有(Share)」「子育て(Parenting)」を組み合わせた造語。子どもの写真や動画をSNSなどで公開・共有する行為を指す。 ソウル市西大門区では8月、小学生を車で連れ去ろうとした20代の男3人が逮捕された。その後もソウル市冠岳区(クァナクグ)や大邱(テグ)、済州(チェジュ)、全州(チョンジュ)などで同様の事件が続発。投稿した写真が子どもを誘う手がかりになるのではないかと懸念する声が上がっている。 専門家は、犯罪に悪用されることを防ぎ、子どもの肖像権などの権利を守るためにも、子ども写真の投稿を最小限にとどめるべきだと訴える。 国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」韓国支部のコ・ウヒョン氏は「子どもの写真にその行動範囲や所属などの情報が含まれる場合があり、個人情報が特定されて犯行に利用される恐れがある」と警告した。 また、漢陽(ハニャン)大学法学専門大学院のチェ・チョルウン教授は「韓国では、親が子どもを自分の所有物のように扱う意識が根強く、それがシェアレンティングの拡大を招いている。この意識を変える努力が必要だ」と訴えた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News

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