岩手県警は16日、入管難民法違反(不法残留など)容疑でベトナム国籍の21~46歳の男女13人を逮捕したと発表した。うち11人は技能実習生として入国し、在留期間が切れた後に失踪したとみられる。岩手県内で農業を営む中国人ブローカーが関与した疑いもあり、県警は不法就労助長容疑での立件も視野に捜査を進める。 この事件を巡っては、東京、仙台出入国在留管理局も不法残留容疑などで中国人やタイ人らを含む18人を同日までに摘発。ブローカーが経営する農場には、少なくとも50人を超える不法滞在の外国人が働いていたとみられるという。 13人の逮捕容疑は、在留資格を更新せず、今月15日まで不法に残留したとしている。いずれも容疑を認めているという。県警によると15日早朝、不法残留の疑いがあると通報を受けた捜査員が、同県二戸市内の滞在先で職務質問したところ、20代の女が逃走。4時間後に近くで発見し、身柄を確保した。 逮捕された13人のうち数人が偽造パスポートを所持していたことも判明。中国人ブローカーが用意した一軒家2棟に分かれ、共同生活を送っていたとみられる。