大阪府守口市の幹部が特定の業者に便宜を図った見返りに電動自転車などを受け取ったとされる贈収賄事件で、大阪府警に収賄容疑で逮捕された市健康推進課の前課長、安田大輔容疑者(47)が約30件の随意契約で便宜を図った疑いがあることが18日、府警への取材で分かった。府警は同日、守口市役所を捜索。押収品を精査して、実態解明を進める。 守口市によると、安田容疑者は令和5年6月から今年9月まで健康推進課の課長で、10月から参事。昨年度から今年度にかけて同課は矢野勝久容疑者(38)=贈賄容疑で逮捕=が代表を務める建設会社と33件の工事を契約していたが、いずれも50万円以下だった。こうした少額契約では課長の決裁で発注から支払いまでできるといい、権限を悪用した可能性がある。 安田容疑者の逮捕容疑は、市民保健センターの修繕工事に関する随意契約の業者選定で便宜を図った見返りに、矢野容疑者から昨年9月上旬~今年4月中旬、電動自転車など計7点(販売価格計約46万円)を受け取ったとしている。府警は認否を明らかにしていない。 府警によると、安田容疑者は約30件の契約で便宜を図った疑いがあり、契約金額は計約1200万円になる。謝礼として受け取ったとされるのは電動自転車1台や電子レンジ3台、掃除ロボット1台など。 瀬野憲一市長は18日、記者会見し「心からおわび申し上げる。捜査結果を踏まえて厳正に対処する」と述べた。