近年インターネットなどで気軽に入手できるといわれている違法薬物。富山県内では先月、10代から20代の若者グループが違法薬物を販売・所持した疑いで逮捕されました。密売グループには県内の高校生も…。若者の中で広がる違法薬物。なぜ若者たちは薬物に手を染めるのでしょうか。 うっそうと木々が生い茂る黒部市の家屋です。 嶋田万佑子 記者 「こちらの建物で違法薬物が保管されたとみられています」 先月、警察はこの建物から大麻や覚せい剤など大量の違法薬物を押収しました。 記者 「あの家は人の出入りある?」 住民の男性 「車は出入りほとんど来ていない。空き家になっとるもんやから。全然誰も来ない…」 薬物は黒部市の家屋のほか富山市の倉庫で見つかり、これらの建物は薬物の保管・販売する若者グループの拠点となっていました。 ■『ブロッコリー』は大麻、『×』は合成麻薬のMDMA… 警察は先月30日、麻薬取締法違反などの疑いで富山市の小沢亜瑠被告(21)と16歳の少年を含む男らを逮捕しました。 密売グループには県内高校生も含まれていました。事件では、小沢被告(21)が薬物密売グループのリーダー、被告の指示のもとで10代から20代の男4人の密売人が薬物の取引を担当していました。 取り引きに使われていたのは、秘匿性の高いメッセージングアプリ「テレグラム」です。 リーダーの小沢被告がテレグラムのアカウントの管理・運営を担当。密売人にメッセージのやり取りを指示していとみられます。 富山県警本部組織犯罪対策課 横山武彦次席 「昔は、知人同士だとか、暴力団関係者からの入手だとか、そういう人と人とのやり取りが、昔多かったんですけれど、今は本当にスマホがあれば、そういった入手先が知れてしまうっていう状況にある。比較的入手が容易になってきてるのかなと」 薬物は『隠語』を使って取り引きされることが多く、『ブロッコリー』は大麻、『×』は合成麻薬のMDMA、『手押し』は手渡しを意味し、手渡しで販売できることを示しています。