「発覚恐れデータ消した」 盗撮疑いの警視、同僚の不祥事知り隠滅か

福岡県警捜査1課の警視(51)が女性をスマートフォンで盗撮したとして県迷惑行為防止条例違反の疑いで書類送検された事件で、警視が撮影データについて「発覚を恐れて一部を消去した」と供述していることが、県警への取材で分かった。 監察官室などによると、警視のスマホには女性2千人以上を無断で撮影したとされる画像3800点、動画100点が保管されていた。 主に女性の後ろ姿や尻を撮影したもので、下着や裸は確認されていない。主に福岡市内の繁華街や電車内、県警本部などで撮られたものだった。 警視は県警に対し「2022年9月ごろから盗撮を始めた」と説明。一方で今春から、撮影データの一部を消去し、記録したSDカード媒体2枚を廃棄したと説明したという。 警視は消去・廃棄の理由について、4月に酒気帯び運転と盗撮をした巡査長が懲戒免職された事案を受けて「発覚を恐れた」という。 ただ、画像を見返すうちに「もったいない」と思って消さずに残したものもあり、県警が押収した。これらの撮影期間は2024年10月~25年6月だったという。 県警は「逃走や証拠隠滅のおそれがない」ことを理由に逮捕を見送り、任意で捜査した、としている。 警視の書類送検容疑は6月、電車内で大学生ら女性2人にスマホを向け、太ももを撮影したなどというもの。容疑を認め、「性的欲求を満たすためだった」と供述しているという。 今月23日に停職3カ月の懲戒処分を受け、依願退職した。(杉江隼)

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