弁護士の猿田佐世氏は10日、月曜コメンテーターを務めるテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題を追及し、今年1月に亡くなった元県議の竹内英明氏(当時50)の名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)の疑いで、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者(58)が兵庫県警に逮捕されたことをめぐり、永田町に及ぼす影響を指摘した。 自民党は、連立政権から公明党が離脱した後の10月15日、NHK党の唯一の国会議員、斉藤健一郎参院議員と、参院会派「自民党・無所属の会」を結成したばかり。今回の事態を受け、政権与党の対応が注目されている。 猿田氏は「忘れてはならないのは、この方が党首のN党と自民党は、高市首相のために会派まで組んでいる。ここの責任を自民党さんはどう取るのか、私たちは見ていかなといけない。今はお墨付きを与えたことになってしまっているというふうに思います」と指摘した。 斉藤氏は、立花容疑者の逮捕を受け9日、自身のX(旧ツイッター)に「関係各所をお騒がせし、ご心配をおかけしている皆様に心よりおわび申し上げます」「関係機関と連携を取りながら、冷静、公正に対応を勧めてまいります」などと投稿した。 立花容疑者の逮捕容疑は昨年12月13~14日、大阪府泉大津市長選の街頭演説で「竹内議員は、警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」と発言。今年1月19~20日も交流サイトや埼玉県川越市議補選の応援演説で「竹内元県議は逮捕される予定だったそうです」などと虚偽の情報を発信し、竹内氏の名誉を傷つけた疑い。これらの情報がSNSで拡散されると、県警は今年1月に情報を否定。立花容疑者は謝罪した。 県警は容疑者の認否を明らかにしていない。竹内氏の妻が、立花容疑者の発言内容は虚偽として、今年6月に刑事告訴していた。