「同僚や組織への裏切りだ」 情報漏洩容疑で逮捕の警部補に幹部怒り

国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」に警視庁の捜査情報を漏らしたとして、警視庁暴力団対策課の警部補、神保大輔容疑者(43)が12日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で警視庁に逮捕された。警視庁幹部は「同僚や組織に対する裏切り行為そのものだ」と怒りをあらわにした。 12日午後3時。警視庁本部では、容疑者の逮捕についてのメディアへの説明があり、報道各社が急きょ集められた。 集まった記者24人を前に、警視庁幹部は「ナチュラルの捜査に従事していたまさにその捜査員が、相手に取り込まれた」と語った。 神保容疑者の逮捕容疑は4月下旬~5月上旬に計2回、ナチュラルのメンバーに対し、メンバーの関係先が捜査用カメラにどう映っているかがわかる画像を送信したというものだった。 報道各社からは質問が続き、会見は20分ほどになった。幹部は、神保容疑者が2004年に警視庁に採用されて計約14年間、組織犯罪を捜査し、遅くとも23年ごろから今春まで、ナチュラルの捜査を担当していたことを明かした。 幹部は「全国警察を挙げて組織犯罪の検挙に取り組む中、その捜査に従事していた警察官による言語道断の行為であり、極めて遺憾である」と語った。(三井新、西岡矩毅)

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