大阪府内の高速道路で炎上した乗用車から男性の遺体が見つかり、運転手の男性が逮捕された事件で、大阪府警は17日、遺体の身元が奈良県大和高田市の定井敏弘さん(60)と判明したと発表した。建造物等以外放火容疑で逮捕された会社員の浜田達也容疑者(37)の職場の上司とみられ、府警が裏付けを進めている。 関係者によると、定井さんは地元で整骨院などを運営する会社を経営し、浜田容疑者は店舗で院長を務めていたという。 府警捜査1課によると、浜田容疑者が「定井さんを車に乗せた」と話し、DNA型鑑定で身元を特定した。運転していた車は定井さん名義だった。容疑者は「刺して殺した」などと説明しており、府警は殺人容疑を視野に調べる。 浜田容疑者は3日午前4時40分ごろ、大阪府柏原市の西名阪道上り線で、自損事故を起こして停車中の車に放火して全焼させたとして逮捕された。「車内にガソリンをまいて火をつけた」などと容疑を認めている。 容疑者が運転する車は路肩のガードレールに衝突して、その後に炎上した。焼け跡から50~60代の男性の遺体が発見された。 浜田容疑者も負傷して病院に搬送されたが、退院後に「私が無理やりガードレールに車を衝突させた」と説明を始めた。【斉藤朋恵、大坪菜々美】