殺人未遂容疑で逮捕された大津陽一郎容疑者(43)は、約25年のキャリアを持つ陸上自衛隊の中堅隊員で、プライベートでは家庭を持ち、仕事熱心な人柄で知られていた。「事件を起こすなんて信じられない」。知人や近隣住民には、驚きと動揺が広がった。 陸上自衛隊によると、大津容疑者は平成12年3月に入隊。令和6年3月から朝霞駐屯地の第1施設大隊に所属し、重機などの管理を担当していた。 勤務態度に問題はなく、事件当日の16日は休み、翌17日は通常通り勤務していたという。陸自関係者は「駐屯地外に居住しており、休日の行動を報告する義務はない。確認もしていない」と説明。朝霞駐屯地第1施設大隊長の安保直之2等陸佐は「心から被害者の回復を祈ると共に、警察の捜査には全面的に協力し、事実関係に基づき厳正に対処していく」とコメントした。 「寡黙だが、仕事の話になると熱を込めて話すこともあった。事件を起こすような人ではない」 知人の1人は、大津容疑者の逮捕を受け、驚きを隠せない様子でこう語った。出勤前日は酒を飲まず、休日は2、3時間程度ランニングに出かけることもあったという。知人は「体力があってまじめな人だった。何で事件を起こしたのか経緯を知りたい」と口にした。 近所に住む建築業の男性(58)は、夏になると、自宅前にプールを出して子供たちを遊ばせている様子を見たことがあるといい、「明るいにぎやかな家庭の印象だった。どうしてこんなことになってしまったのか」と話した。