「決して犯人ではありません。決してがつきます」王将社長射殺、初公判で被告が無罪主張

「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん=当時(72)=が平成25年に射殺された事件で、殺人と銃刀法違反罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、田中幸雄被告(59)の初公判が26日、京都地裁(西川篤志裁判長)で開かれた。田中被告は「私は決して犯人ではありません。決してがつきます」と起訴内容を否認。弁護側は無罪を主張した。 被告は、事件発生から約9年後の令和4年10月に逮捕された。目撃証言といった直接証拠はなく、公判では検察側が、被告が事件現場の近くにいたことなどを示す間接証拠をいかに積み上げられるかが焦点となる。 起訴状によると、平成25年12月19日午前5時45分ごろ、氏名不詳者らと共謀し、京都市山科区の王将フードサービス本社前で、大東さんの腹や胸を拳銃で撃ち、失血死させたとされる。 公判は計12回開かれ、延べ37人の証人を採用。判決言い渡しは来年10月16日に予定されている。 被告は20年に大手ゼネコン従業員らが乗った車を銃撃したとして、令和元年に福岡地裁で懲役10年の実刑判決を受け、その後確定。判決では工藤会のヒットマンと認定されている。 京都地裁は昨年9月、被告の公判を裁判員裁判の対象事件から除外することを決定。裁判員法では裁判員に危害が加えられる恐れがある場合、対象から除外すると規定され、今回は裁判官のみで審理される。

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