123万円だまし取る…手口は? “茶道教室の女”生徒から現金詐取か

お茶の教室を経営する女が生徒から123万円をだまし取ったとして逮捕されました。どんな女なのか、容疑者を知る人に話を聞くことができました。 ■“茶道教室の女”生徒から現金詐取か 麗扇会日本文化学院のHPから 「これらのお稽古を通し、日本の美、技、そして心を伝えたい」 お茶の文化について、その思いを語る女。現金120万余りをだまし取ったとして逮捕されました。 茶道関係者 「家元の名前をかたっているなら悪質。衝撃のニュースだった」 お茶の教室を経営する渋沢宗麗こと渋沢麗扇容疑者(68)。現金をだまし取った手口が分かってきました。 渋沢宗麗こと渋沢麗扇容疑者 「待ちかねた教授、おめでとうございます」 渋沢容疑者は自身の教室に通う女性に対し、茶道の資格である「教授」に合格したかのように嘘を言い、偽の許可証を渡し、登録手数料として123万円をだまし取った疑いが持たれています。 渋沢容疑者は実際には資格の申請をしておらず、偽の許可証を渡していました。 周辺住民 「毎週日曜とか休みの日に着物を着ている生徒かなという人がよく出入りするのは見掛けた」 123万円をだまし取った疑いを持たれている女。 渋沢容疑者を知る人 「美しい人で、結構小柄で痩せていた。きれいな人。いい感じでした。すごく親しみやすい人」 ホームページには3歳からの華麗な経歴が記されていました。 現金120万余りをだまし取ったとして逮捕された渋沢麗扇容疑者。ホームページには他にも書道、着付け、フラワーアレンジメントなど手広く手掛け、入会金1万5000円、年会費1万円。受講料は1回あたり4000円からとあります。 2017年、その生徒の1人、当時48歳の女性にこう提案したということです。 渋沢容疑者(警視庁によると) 「教授の申請をしたらいいんじゃない」 そして、7年後の2024年。 渋沢容疑者が送ったショートメール(警視庁によると) 「待ちかねた教授、おめでとうございます」 資格に合格したなどと嘘をつき、登録手数料として現金123万円をだまし取った疑いです。 金額の内訳についてもショートメールを送ったそうです。 渋沢容疑者が送ったショートメール(警視庁によると) 「取り急ぎ、宗家事務局執事引次88万円、家元御礼20万円、大宗匠御礼15万となります。振り込みでも大丈夫です」 ■123万円だまし取る…手口は? 警視庁によると、被害に遭った48歳の女性は教授の申請を容疑者に依頼し、7年で合格した計算になりますが、一般的には申請から合格まで10年ほどかかるということです。また、被害者が支払った登録手数料などは必要なく、本来ならば、かかる費用はあいさつ料44万円ほどだといいます。つまり、およそ3倍受け取ったことになります。実際には申請していませんでした。 女の経歴について、ホームページには3歳からお茶、日本舞踊、書道の手ほどきを祖母などから受け、12歳では華道の指導を受け、20歳で着付けの独自の技法を生み出したと記されています。お茶だけではなく、華道、生け花、着付けなど、教授や家元の肩書が並んでいます。 渋沢容疑者を知る人 「(Q.どんな印象?)美しい方で、結構小柄で痩せていた。きれいな方。全然そんな、すごく親しみやすい方で。朝、会えばあいさつして、きょう暖かいねとか寒いねとか、そんな感じで話はした」 「教授」に合格したと嘘をつき、現金をだました疑いが持たれていますが、教授とはどんな資格なのでしょうか。 容疑者のホームページによると、資格には初級から何段階かにランクがあり、その上が「教授」にあたると記されています。 容疑者のHPから 「お手前の各段階に応じて許状が発行され、初級、中級、上級、講師、選任講師、准教授、教授などの許状を取得できます」 茶道関係者 「(Q.『教授』とは?)准教授での活動、人に教えるなどの活動、経験と実績と十分に能力を備える方」 発覚した経緯は、教室側からの問い合わせでした。 受け渡しを目撃した教室の関係者が不審に思い本部に問い合わせたところ、申請の事実がなかったことから事件が明るみになりました。 茶道関係者 「教授になると直接、京都に出向いて家元から直々にちょうだいする。手続きが宗家に直接、頂きに上がる手順ではないから、おかしいと思った人がいるのでは」 取り調べに対し、渋沢容疑者は容疑を否認しています。 渋沢麗扇容疑者 「全然やっていません」 警視庁は渋沢容疑者が同様の手口で他にも現金をだまし取っていたとみて調べています。

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