香港北部、新界地区の高層住宅で146人が死亡した大規模火災をめぐり、香港メディアは、香港警察が元区議会議員の男性ら2人を逮捕したと報じた。香港政府は火災をめぐる政府への批判が強まることを警戒しているとみられ、市民への統制を強めている。 報道によると、元区議は11月30日、政府への憎悪を扇動した疑いで香港警察の国家安全部門に拘束された。火災の影響を受けた住民らに対するボランティア活動に参加していた女性も拘束されたという。 香港警察は29日、火災の責任追及などを政府に求めるネット署名の主催者の一人を拘束していた。元区議はSNSでこの事件に関する投稿を転載していた。ボランティアをめぐっては、警察が29日午前、火災現場付近で物資を配給していた拠点の撤去を命じていた。(高田正幸)