香港マンション火災「重大な過失があることが分かった」 政府が独立委員会設置し原因など調査へ 修繕修理中のマンションでは保護ネット取り外し作業も

これまで151人の死亡が確認された香港のマンション火災について、香港政府トップは原因を調査し、関係者の責任を追及するため、独立委員会を設置すると発表しました。 香港 李家超 行政長官 「どんな人物であれ、徹底的に責任を追及します。真相を明らかにしなければならない」 きょう会見した香港政府トップの李家超行政長官。裁判官が主導する独立委員会を設置し、火災の原因などを調査すると発表しました。 香港 李家超 行政長官 「今回の火災は、修繕工事の施工と監督の両方で重大な過失があることが分かった」 また、当時行われていた修繕工事の管理体制に問題があったとの認識も示しました。 この工事のため設置されていた保護ネットについて、きのう当局が発表したのが… 香港政府保安局局長 「(20の保護ネットの)サンプルのうち7つは防火基準を満たしていなかった」 当局は、7月の台風で破損した際、基準に満たない保護ネットが取り付けられ、その後、基準を満たすものを付け足して監査の目をすり抜けていたと指摘しました。 これに関連して、警察は建設会社やコンサルティング会社の13人を逮捕しています。 こうした中、いま進められているのが… 記者 「修繕工事中のマンションでは、保護ネットを外す作業をしています」 今回の火災を受けて、香港政府は修繕中の建物の安全確認を行うよう指示しています。 火災現場周辺のマンションの住人 「(今回の火災で)心を揺さぶられました。本当に心配です」 この地区の区議会議員は火災当日に200人以上の住民から連絡が入ったと言います。 陳壇丹 区議会議員 「彼らは、自分たちのマンションのすべての棟が今回の火災現場と同じように保護ネットで覆われていることを心配しています」 現場のマンションではきょう、犠牲となった消防隊員の同僚らが黙祷を捧げました。 火災の発生からまもなく1週間。これまでに151人の死亡が確認され、いまもおよそ30人と連絡がとれていません。

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