安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)は4日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれた裁判員裁判の被告人質問で、事件を決行したことについて問われ、「少なくとも私や、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者にとって良い面もあったかと思います」と語った。 ただ、被告は下を向きながら続けて「全体としてどうだったかと言われると、いろいろなことが関わってきますので、一概には言えません」と語った。 被告は旧統一教会にのめり込んだ母親が献金を繰り返すなどしたことで、教団に恨みを募らせていったとされる。教団最高幹部の襲撃も計画していた。 「今も幹部に恨みがあるか」と問われた被告は、教団本部がある韓国で幹部が逮捕されたことを念頭に「現在は韓国でもいろいろなことが起きていて、以前ほどは強くないといいますか」と述べた。【林みづき】