11日付で大阪地検トップの検事正に就任した小橋常和(こばしつねかず)氏(59)が12日、大阪市内で会見を開き、「重責を担い身の引きしまる思いだが、平常心で粛々と任を全うしたい」と抱負を述べた。 重点的に取り組むことには、刑事手続きのIT化を挙げた。来年度中に主要部分が施行される刑事訴訟法などの改正法では、逮捕・捜索時の令状や裁判書類を電子化し、オンラインでやりとりできるようになり、「新たなシステムの習熟などの準備を進め、運用に万全を期したい」と語った。 大阪府内の刑法犯の認知件数が近年増加傾向にあることにも触れ、小橋氏は「事案の真相を解明し、刑罰法令を適用する検察の役割をしっかりと果たしていく」と強調した。 中央大法学部卒。大阪ではこれまでに地検特捜部長や高検次席を務めた。趣味は落語鑑賞。接する人に「常に上機嫌でありたい」と心掛けている。