正社員時代に得た情報悪用 「置き鍵」使ったか 居酒屋チェーン連続窃盗で元社員の男逮捕 閉店後に忍び込み100万円超盗んだ疑い

全国で800店舗を超える特定の居酒屋チェーン店を狙った連続窃盗事件があり、大阪府警は18日、元社員の男(29)を逮捕・送検し、捜査を終えたと発表しました。 男は正社員として働いていた頃に知った鍵の保管場所などの情報を悪用していたとみられます。 窃盗容疑などで逮捕され、その後起訴されたのは、住所不定で、居酒屋チェーン運営会社元社員の奥田正高被告(29)です。 奥田被告は今年3月から7月にかけ、大阪・兵庫・静岡・愛知など6府県の系列店の居酒屋で、閉店時間に侵入してレジや金庫の中から現金を盗んだ疑いが持たれています。 警察によりますと、奥田被告は運営会社で正社員として働いていた頃、複数店舗で勤務した経験があり、各店の鍵の保管場所を把握。 無断欠勤で解雇された後、この「置き鍵」を使って侵入する手口を繰り返していたとみられ、警察は計15店舗での約104万円の被害を裏付けたということです。 奥田被告は警察での調べに対して、「借金や自分の人生を考える内にどうでもよくなり、家を出て路上生活をしていた。食事代欲しさに以前働いていた系列の店であれば、合鍵や現金の保管場所を知っていたので泥棒しようと考えて盗んだ」と容疑を認めているということです。 また、各地の店舗を狙った理由について「大阪ばかりで泥棒していると顔がばれるかもしれないと思い、大阪以外の店舗でも泥棒した」と供述しているということです。 被害に遭った居酒屋チェーン運営会社の担当者は「元社員が逮捕されたことは誠に遺憾。事件後、こうした事案があったことは系列全店で共有し、お金の保管場所を変えたり新たに金庫を導入したりするなど、対策を講じました」とコメントしています。

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