静岡の横浜ゴム工場で15人負傷 容疑者「職場の人間関係に不満」

静岡県三島市の横浜ゴム三島工場で26日、工場の従業員15人が刃物で刺されるなどして負傷した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された三島市中、無職、小山(おやま)雅貴容疑者(38)は工場の元従業員で、「職場の人間関係に不満があった」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で判明した。 県警は、小山容疑者が一方的に恨みを募らせた可能性も視野に捜査。在職中のトラブルや被害者との面識の有無などを調べ、動機の解明を進める。 県警は27日、小山容疑者を立ち会わせて自宅を家宅捜索した。捜査員は押収物を複数のケースに入れ、捜査車両に次々と運び入れた。横浜ゴム三島工場では現場検証を実施した。 また、小山容疑者が持っていた刃物はサバイバルナイフで、ガスマスクのようなものを身に着けていたことが捜査関係者への取材で判明した。漂白剤のような液体も準備して工場に侵入したとみられる。県警は、計画的に犯行に及んだ可能性があるとみている。 事件は26日午後4時ごろに発生。富士山南東消防本部などによると、救急搬送された負傷者15人は20~50代の男性。8人は刃物によるけがで、7人は液体で負傷したとみられる。15人とも搬送時は意識があった。 小山容疑者は当時、付近にいた工場の従業員らに取り押さえられ、駆け付けた警察官が負傷者1人に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。現場では、事件に使われたとみられる刃物1本を押収したという。 横浜ゴムによると、三島工場の勤務は昼と夜の2交代制。事件が起きた午後4時ごろは、昼と夜のシフト勤務が交代する時間帯だったという。【藤渕志保、三浦研吾】

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