ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の逮捕・連行作戦について、米議会調査局(CRS)は12日(現地時間)、ベネズエラの民主主義回復および「マドゥロ退陣」の側面からは肯定的であるものの、軍事作戦の合法性を巡っては論争があるとの評価を下した。特に「ベネズエラの状況はいまだ不安定であり、一部では米国の政策を不確実なものと見ている」と指摘した。 米議会の専属シンクタンクの役割を果たす議会調査局は、政治的中立性を維持し、徹底して非党派的な分析レポートを出す機関として有名だ。信頼性の高い議会調査局が「マドゥロ追放」作戦の適法性論争を扱ったという点で、今後、さらに深みのある議会レベルの監督と法的検討が続く可能性が高いとの分析が出ている。 ◇「議員の一部『議会の承認・通知不在』を批判」 議会調査局は同日、「米国のニコラス・マドゥロ逮捕:議会の考慮事項」と題したレポートで、「マドゥロ逮捕に対する議会の反応は分かれた」とし、「一部の議員はマドゥロを法の審判台に立たせるための『断固かつ正当化された』作戦を支持した一方で、他の議員たちは議会の事前承認や通知がなかった点を批判した」と指摘した。 米連邦議会には、戦争権限法に基づき、大統領に軍事行動の中止を要求する決議案が提出されている状態だ。上院は8日、議会の承認なしにベネズエラに対する追加的な敵対行為を禁止する内容の「戦争権限決議案」を本会議に上程するための案件を採決にかけ、賛成52人・反対47人で可決処理したこともある。 ◇「戦争権限決議案」通過の可能性…ただならぬ雰囲気 上院は与党である共和党が過半数を占める多数党だが、ランド・ポール氏ら共和党の5人の議員がトランプ大統領の意向に反して賛成票を入れた結果だった。当時、賛成票を入れたトッド・ヤング共和党上院議員は、マドゥロ逮捕作戦自体は支持するものの、トランプ大統領が「米国政府がベネズエラを運営(run)する」と述べたことについて懸念を表明した。 本会議への上程が決まったことで、同決議案は上院における過半数の通過が有力視されており、下院でも通過する可能性が高いという見通しが出ている。ただし、上下両院を通過したとしても、トランプ大統領が拒否権を行使すれば無効化される。それでも、決議案現実化の可能性とは無関係に、今回の軍事作戦を巡って議会内におけるただならぬ雰囲気が表面化したという点が注目される。