容疑者「金なく、自宅追い出されたら…」 立ち退き執行官ら2人殺傷

15日午前10時15分ごろ、東京都杉並区和泉2で、「人が刺された」と110番があった。警視庁によると、アパートの住人に対する立ち退きの強制執行があり、いずれも60代の東京地裁の男性執行官と保証会社の男性が、住人の男性に刺された。保証会社の男性は搬送先の病院で死亡が確認され、執行官も胸に重傷を負った。 警察官が十数分後に現場から600メートル離れた路上で住人の男性を確保し、2人に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。殺人容疑でも調べる。住人は自称、山本宏容疑者(40)で、「金もなく、自宅を追い出されたらどうしていいか想像できず、自暴自棄になった」と供述しているという。 捜査関係者によると、山本容疑者には、アパートの家賃滞納により裁判所から退去命令が出ていた。午前10時すぎに執行官ら4人が強制執行のために部屋を訪ねたところ、容疑者は「荷物はこれだけだ」と言いながら煙が上がる段ボール箱を持って応対。路上に避難した執行官らを追いかけ、自宅にあった包丁で刺したとみられる。 部屋では当時、カセットコンロ用ガスボンベが爆発する火災が起きており、警視庁が関連を調べている。 山本容疑者が確保される場面を見たという近くの男性(49)は「最後は10人ほどの警察官に囲まれて無抵抗で突っ立っていた。もはや諦めている様子だった。この辺は小さい子どももいるので不安に思った人はいると思う」と話した。同じアパートに住む40代男性は容疑者について「トラブルは聞いたことがないが、あいさつをしても返ってこない人だった」とした。 現場は京王線代田橋駅から北西に800メートルの住宅街。【菅健吾、朝比奈由佳、西本紗保美】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加