「大麻以外の薬物は絶対しない」と誓い合った仲間が、次々とハードドラッグに手を出していく。嘘を重ね、信頼を失い、それでも止められない。薬物乱用防止を考える講演会で、沖縄で暮らす20代の若者3人が、自らの壮絶な体験を語りました。3人の言葉には、薬物依存がいかに身近な問題か、人生をどう狂わせるのか、大きな犠牲を払って学んだ教訓が詰まっていました。 ■ 「大麻だけなら」思い込みは脆くも崩れ Aさん(22): 「自分だけの問題だと思っていました」 3人の先頭を切って最初に体験を語りだしたのは、沖縄市出身で現在は理容師として働くAさん。初めて大麻を使用したのは19歳の終わり頃。一緒に遊んでいた友人が大麻を持ってきたのがきっかけでした。 Aさんが大麻を好んで使った理由は明快でした。 「他の薬物に比べて使用している最中の状態や使用した後がきつくないという理由…友人とみんなで集まって笑ったり」 「害が少ない」と思い込んだ大麻の特徴から、徐々に使用する量を増やし、ペースも上げていったというAさん。様々な薬物乱用の常習化への入口でした。 「20歳から21歳になるにかけて、MDMA、コカイン、LSD、マジックマッシュルーム…主に使用していたのが大麻、コカイン、MDMA の3つです」 ■職務質問、そして逮捕 転機は突然訪れました。去年4月、東京で職務質問を受けたAさんは、尿検査で陽性反応を示し、そのまま逮捕されました。 8月に保釈されるまでの間、Aさんは自分の行為の意味を初めて深く考えることになりました。 「今まで、どんな薬物を誰がやっていようが、自己責任で自分だけの問題だと思っていました。実際に逮捕されて家族や友達、周りの人たちに迷惑をかけてしまい、自分だけの問題ではなく、周りを巻き込む問題だということに気づかされ、止めようと決意しました」 保釈後、理容室のマネージャーの紹介で依存症支援施設「GAIA」につながったというAさん。