開幕直後にヘッドコーチが違法賭博にかかわっていた容疑で逮捕されるという波乱のスタートを切ったトレイルブレイザーズだが、ここまで22勝22敗の西カンファレンス9位と、再建中のチームとしては健闘している。 そのブレイザーズをチームトップの26.2得点、6.9アシストで引っ張っているのがデニ・アブディヤだ。腰を痛めて3試合を欠場した彼はキングス戦で復帰し、30得点8アシストでチームを勝利に導いた。 彼を熱狂的に支持するようになったポートランドのファンは、彼をオールスターに送り込もうと懸命の努力を見せた。投票の結果は7位で、惜しくもスターターでの選出は果たせなかったが、ビッグネームが居並ぶ西においてファン投票で5位、メディア投票で9位、ファン投票で10位と多くの票を集めた。 「多くの愛情を示してくれたファンには感謝しかないよ」とアブディヤは語る。「これほど多くの票を得られるとは思っていなかった。世界中のファンが僕を応援してくれるんだと分かって、本当に感激している。これからもプライドを持ってプレーしたい」 ただし、スターターに選ばれなかったことに失望はしていないと彼は言う。「このリーグには実績豊富なビッグネームがたくさんいる。僕はただ試合に勝ち、良きチームメートであろうとするだけだ。その結果としてオールスターに選ばれたらうれしいけど、順序は間違えたくない。だからオールスターのスターターに選ばれなくてもがっかりはしないよ」 今年に入ってチームは5連勝、アブディヤが腰を痛めて2試合を落としたが、その後は再び3連勝で勝率を5割に戻し、チームには勢いがある。ドリュー・ホリデーやジェレミー・グラント、ロバート・ウィリアムズ三世といったベテランもケガから戻って来て、さらに成績を上げることも可能だろう。 「チームに不可欠な経験を持つ選手たちが戻ってくる。チームに新たなエネルギーと成熟をもたらし、僕たちのプレースタイルはより強固なものになる。主力不在の間に残った全員がステップアップしてきた。僕自身も誰かの穴を埋めて、いつもと異なるポジションや役割でプレーしたことが成長に繋がったと思う。でも、彼らが戻れば負担が軽減され、全員が揃えばチームはさらに良くなる」とアブディヤは言う。 「勝率を5割に戻したことには意味があるけど、僕らはそれ以上の実力を持ったチームだと信じている。ここまでケガやアクシデントが重なり、スケジュールも楽ではなかった。でも言い訳せずに、団結して乗り越えてきた。そのことを誇りに思うよ」 成長著しいアブディヤが今抱える唯一の懸念は腰の状態だ。ニックス戦ではリバウンドを取った際、接触があったわけでもないのにぎっくり腰のような形でプレーを続けられなくなった。「プレーしたことで腰に少し張りがあるけど、スタッフの適切なサポートのおかげでもう大丈夫だ」とアブディヤは言うが、問題はそこではない。 「うつ伏せでは絶対に寝るなと言われている。それが腰に悪いのは分かるんだけど、僕はずっとうつ伏せで寝てきたんだ。横向きで寝るようにしているんだけど、正直かなり大変だね。でも、こうなった以上はやるしかないよ(笑)」