安易な前例踏襲廃す 第101代警視総監、筒井洋樹氏

警視庁の第101代警視総監に23日付で就任した筒井洋樹総監(56)は「安易な前例踏襲や組織の縦割りの弊害」を廃して組織運営に当たる重要性を語る。 就職活動の際、「正義の実現」という使命に引かれ警察官僚を志した。 神奈川県警刑事部長だった2016年、川崎市の老人ホームで入所者3人が相次いで転落死した事件の捜査を指揮し、殺人容疑で元職員の男を逮捕した。被害者は自室からの転落で、防犯カメラの映像や物証もほとんどない難しい事件。「供述が非常に重要になる」と直感し、現場に取り調べの録音・録画を指示した。 警察庁の刑事指導室長として録音・録画の議論に関わった経験から「供述を調書化するだけでなく、映像として記録することが立証上、有効な場合もあると考えていた」と振り返る。男はその後、死刑が確定。今でも印象に残る事件という。 京都府警本部長時代、隣県で安倍晋三元首相銃撃事件が発生。その後、警察庁警備局長も務めたが、「安易な前例踏襲が警戒の空白につながった」と指摘。「組織の縦割りの弊害」も挙げ、こうした構造的問題が教訓だとし、業務管理や組織運営にも必要な視点と受け止めているという。 周囲の評は「真面目で直球派」「何事にも動じず、率先して動いて着実に成果を挙げる」。趣味はランニングで、以前は毎日10キロぐらい走っていたが、今は休日に15キロほど走るという。健康法は「家族と過ごすこと」。

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