「権力になびく大学人」と「業者にたかる大学人」の性根は同じ 東大医学部スキャンダルが終わらぬ理由

1月24日、東京大学大学院医学系研究科皮膚科学の佐藤伸一教授が収賄容疑で逮捕された。報道によれば、同教授は共同研究を進めていた一般社団法人日本化粧品協会の関係者から、研究の遂行や継続に便宜を図る見返りとして、性接待などの利益供与を受けていた疑いが持たれている。 これを受けて、1月25日に東京大学は藤井輝夫総長が声明を発表した。その中で「度重なる教員の逮捕は痛恨の極みであり、言語道断で、遺憾であると言わざるを得ません。この事態を極めて重いものと受けとめ、厳正に対処する所存です」と決意を述べた。そして、「教職員のコンプライアンス意識、民間資金の受入・活用状況のチェック体制、事態を未然に防ぎ早期に察知する組織風土等における課題が、具体的に明らかになりました」との現状認識を示した。1月28日には、謝罪会見を開いている。 マスコミの報道も、ほぼ同様だ。「教員の不正を防ぐチェック機能が不十分なガバナンスのあり方に厳しい目が向けられている(日本経済新聞1月24日)」など、組織のチェック体制を問題視する論調が強い。 私は、このような議論に違和感を抱く。東大の問題は、そんなところにはないからだ。問題の本質は、なぜ、佐藤氏のような人物が教授に選出されたかだ。

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