「社会的にも抹殺する」逮捕された東大院元教授が浴びせた”脅迫” 訴状から見る「驚愕の要求」の全貌

警視庁捜査二課は1月24日、東京大学大学院医学系研究科の元教授、佐藤伸一容疑者(62・1月26日付で懲戒解雇)を収賄容疑で逮捕した。大麻成分に関する共同研究の謝礼として、風俗店などで接待を受けた疑いが持たれている。 週刊文春でもその異様な「性風俗接待」の実態に関して大きく報道。贈賄側とされる一般社団法人「日本化粧品協会」側が’25年5月16日に東京大学や佐藤容疑者らを相手取り、損害賠償などを求める民事訴訟を提起していたことを報じていた。 フライデーデジタルはその訴状を入手。単なる「贈収賄」という言葉では片付けられない、共同研究のパートナーに対する陰湿な”カツアゲ”と、断れば研究を潰すといった強烈な”脅迫”の実態が克明に記されている。 そもそも、なぜ協会側は歯止めなく接待や金銭要求に応じ続けてしまったのか。訴状には、報道では触れられていない「支配の起点」となる出来事が記されている。 訴状によると、協会側は’22年4月ごろから、CBD(大麻草由来成分)の有用性を検証するため、東大医学部皮膚科学教室との共同研究を模索していた。協力を仰いだのが、皮膚科の権威である佐藤容疑者だった。 当初、両者は「社会連携講座」の設置に向けて協議を進めていた。これは民間から資金を受け入れて大学内に研究拠点を設置し、共同で研究を行う正規の制度である。しかし、ある些細な出来事が両者の力関係を決定的に変えることとなる。 契約前の’22年5月末、仲介者のメール内容に激怒した佐藤容疑者は、突如として「講座の話はなしだ」といった趣旨の連絡をしてきたという。慌てて謝罪に向かった協会の人間に対し、佐藤容疑者は冷淡な態度を崩さなかった。訴状には、この一件によって協会側が完全に心理的支配下に置かれた経緯が、以下のように記されている。(〈〉内はすべて訴状より) 〈佐藤容疑者(編集部註:訴状では『被告佐藤』と表記)の誤解(編集部註:誤解の内容については訴状では明かされていない)を解くことはできたが、佐藤容疑者は最後に、今後同じようなことがあったら謝罪など受けない、講座の話もなしだ、と強く言った。これを受け、原告らは、講座が維持されるかどうかについては佐藤容疑者の一存でどうとでもなるものであると認識し、特に原告協会代表者は、佐藤容疑者の要求を断ることができないと考えるようになった〉 このときから、対等なパートナーシップではなく、絶対的な権力者とそれに従うしかない民間業者、という歪んだ関係になっていったのである。

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